2017年6月、小林麻央さんがなくなりました。
彼女はがんと闘いながら、同じ病に悩む人を勇気付けていました。
その想いは多くの人を救い続けることと思います。5歳と4歳の麻央さんの子供達は、偉大な母親をいつまでも愛し続けるでしょう。
麻央さんの想いが少しでも届くよう、”がん保険”と”がん検診”に関するブログを書きます。
家族を守るために私たちが健康でいなければなりません。長文ではありますが、ぜひ読んでいただき保険を見直してください。がん検診を受けてください。それが彼女の想いに応えることだと思います。
がん検診を勧めない専門家もいるようです。
がんという病気
がんの正式名称は悪性新生物(あくせいしんせいぶつ)。日本人の死亡原因1位の病気で、2人に1人が罹患(りかん)します。※罹患:病気にかかること
がんに罹患する確率・がんで死亡する確率
厚生労働省は”人口動態統計”や”患者調査”等のレポートで病気別の死亡率、罹患率を公表しています。
人口動態統計は毎年、患者調査は3年に1度の周期で更新されます。これを基にがんでの死亡率・罹患率を見てみます。
がん死亡率:28.9% ※平成26年人口動態統計より
日本人の死亡原因としてがんは不動の1位で、3.5人に一人はがんで死亡します。しかしこれは氷山の一角。抗がん剤治療により体力が低下し、肺炎で亡くなる人もいます。
なので、死亡率を見るより罹患率で見た方がリスクを判断できるのだと思います。
がん罹患率:男性62% 女性46% ※最新がん統計HPより
男女合計でみると2人に1人はがんに罹患する可能性があると言うことです。夫婦どちらかががんになるのです。
このように”がん”は非常に多くの人がかかります。
乳がんは何歳がピーク?
”がんは高齢になってから罹る病気”なんてイメージを持っている方も多いと思います。そのイメージは間違いではありません。しかし乳がん・子宮がんは別物です。
年齢別の乳がん罹患率グラフがこちら↓
実は乳がんは40歳代が罹患するピークなんです!
触診でわかる乳がんは早期発見がしやすい部位と言われています。
しかし若いうちのがんは進行が早くなる傾向があり、『こんな若いうちにがんなんてならない』という甘い考えから、放置されてしまう問題もあります。
なので定期的な検診が欠かせません。
有名なドキュメンタリー”余命一ヶ月の花嫁”は、20代で乳がんの闘病生活を送るお話です。興味ある方は改めて読まれてはいかがでしょうか。
がんの入院は短期化
医学の進歩&病院の経営等により、入院は非常に短期化しています。
平成8年 | 40.6日 |
平成11年 | 40.1日 |
平成14年 | 35.7日 |
平成17年 | 29.6日 |
平成20年 | 23.9日 |
平成23年 | 20.6日 |
※各年度の患者調査より
たった15年間でがんでの平均入院日数は半分にまで減っています。
加入しているがん保険をよく見てください。入院の保障しかなければ、役に立たないかもしれません。
がんの治療費はいくら?
がん治療で大きくかかってくる費用は2つあります。
①重粒子線治療
がん治療に有効とされている最先端の治療法”重粒子線”。受けられる施設は日本に6か所しかありません(2017年6月現在)。
なんと平均で300万円もかかります。先進医療なので、保険適用もされず、全額自己負担になります。
②抗がん剤治療
世界的に死亡率の高いがんは、世界中の製薬会社によって新薬が開発されています。日本では普及していませんが、海外では効果の高い抗がん剤は沢山存在します。
そんな抗がん剤を日本で受ければ、総じて健康保険適用外。全額自己負担になります。毎月10万円単位のお金を払って抗がん剤治療を受けている方もいます。
貯金から治療費を払って、子どもが大学に行けなくなる。老後の生活が苦しくなる。家を売って資金を作る・・・
お金で命を失う可能性を秘めているのが”がん”なのです。
北海道の主婦で、小さな子供を育てながら乳がんと闘うドキュメンタリー”がん患者お金との闘い”。お金がなく治療を諦める人の話も載っています。
がん保険
がん保険に加入はされていますか?お金の問題で望む治療が受けられない・・・そんなことにならないように、ぜひ見直してください。ここではがん保険に必要なポイントをまとめます。
①一生涯の保障になっているか?
60歳で保障が切れるものや10年ごとに更新していくがん保障。そうなっている場合は注意してください。
乳がんや子宮がんは若いうちに罹る可能性が高いのですが、がん全体を見ると、55歳ごろから急激に罹患率が伸びていきます。老後の年金生活になってから、がんの治療費を払うのは至難。一生涯の保障をオススメします。
②一時金は100万円以上の金額設定になっているか?
前述しましたが、平均入院日数はドンドン短くなっています。『入院1日○○円』といった入院保障ではなく、一時金でお金を受け取って、自分の望む治療を選択できるようにする方が時代に合っていると私は思います。
③通院特約はついているか?
今は長い入院でがんと闘うのではなく、通院をしながら闘っていく時代になっています。
通院特約は必須と考えた方がよいでしょう。
④先進医療特約はついているか?
先ほど書いた”重粒子線治療”等、先進医療を受けた際の保障です。
この特約は医療保険に付いているケースが多いと思います。医療保険・がん保険の両方を確認して、先進医療特約が付いているか確認してください。
がん検診
メディカルチェックを定期的に受けていますか?健康診断では、がんは見つからない可能性があります。ぜひ一度人間ドックを受けてみてください。
乳がんに関する検診の種類を書きます。
マンモグラフィー・超音波比較
乳がん検診には”マンモグラフィー検診” ”超音波検診”の2つが代表的な検診です。メリット等を比較表にまとめました。これを見るだけである程度理解していただけると思います。
マンモグラフィー | 超音波(エコー) | |
メリット | 触診ではわからないシコリを発見できる 石灰化(がんの兆候)の段階で発見できる | リアルタイムで乳がん検診ができる 若年層で乳腺が発達していても乳がんを発見できる |
デメリット | 若年層の場合、乳腺とシコリ・石灰化の判断が難しい 妊娠中は受診できない | 石灰化が見つかりづらく、早期発見にはむかない 捜査中に判断するため、技師の技量に左右される |
料金 | 8,000円程度 ※保険不適用の場合 | 6,000円程度 ※保険不適用の場合 |
※乳がん・子宮頸がん・大腸ガン検診は、5年刻みで無料クーポンが自治体から送られてきます
マンモグラフィー・超音波 どっちを受ければいい?
医師に”どっちがオススメですか?”と聞くと、”両方受けた方がよい”と返ってきます。マンモグラフィーとエコー両方にメリット・デメリットがあり、どちらがよいとは判断が付かないのが現状です。しかしひとつの指針としては、”若年層はエコー・中高齢者はマンモグラフィー”と言われています。
選択肢は以下の4つです。
・1年ごと交互に受ける
・マンモグラフィー検診を受ける(30歳以降にオススメ)
・エコー検診を受ける(20歳代にオススメ)
もし近親者に乳がんになった方がいる人は、毎年両方受ける事をオススメします。”がんは遺伝”とよく言われますが、乳がんは顕著にそれが現れます。祖母・母親が乳がんに罹ったのであれば、より注意をしてください。早期発見すれば治る病気です。積極的に検診をしましょう。
最後に
がん治療に一番効く薬は”早期発見・早期治療”です。1日でも早く発見するために、定期的な検診は欠かせません。
子供達のためにも1日でも長く生きて、彼ら彼女らの成長を見守りたい。
”最近がん検診受けてないな” ”がん保険見直してないな”って方がいたら、ぜひ考えてみてください。後悔だけはしないように。
以前一度だけコメント(ゲームネタ)したみやこです。
麻央さんの訃報はとてもショックでした。
麻央さんのニュース以前も市の検診には参加しておりましたが、ニュースをきっかけに、ずっと副乳だと思っていた脇のしこりが気になって、一年前から定期的に通院しています。
しこりは心配するようなものではなく、現状特に問題はないのですが、このような状態でも保険に入ることができるのでしょうか?
お久しぶりです。
副乳のシコリ心配ですね。とりあえず現状に問題がないとのことで安心です。
保険加入に関してですが、みやこさんのケースだと診断書にどう書かれているかで違ってくるのでなんとも言えません。
もしかしたら延期加入になるかもしれませんね。
(延期加入:1年後とかに何もなければ加入できる)
診断書等の提出は必要になって来ますが、一度保険会社に査定してもらってください。
ちなみに何にもなければ、すんなり加入できます(^^v
麻央さんの訃報は、本当に衝撃でした。
心の片隅で、家族の愛情に包まれて、ゆるゆると回復されることをいつも祈っていました。
幼い子ども達はもちろん、ご家族のやるせない思いを想像するたび、涙が出ます。
自分は麻央さんほど強くないけれど、母として、女性として、彼女の姿勢は憧れです。
少しでも近づけるよう、努力しなくてはと思います。
今回も勉強になる記事、ありがとうございます。今年の人間ドックに活かしたいと思います。
海老蔵さんが会見でもおっしゃっていましたが、本当に自分より周りを気遣う素敵な女性だったんでしょうね。
だからこそあれだけ多くの人たちに愛されていたんだと思います。
お子様達、お姉さん、旦那様、ご家族の気持ちを思うといたたまれなく、そして妻が同じ状況だったらと思うと胸が苦しくなります。
すこしでも彼女の想いが広まればと想い、記事を書きました。