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就労継続支援事業所とは?A型・B型の違い 賃金 施設数等解説

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私たち障害者の親が気になる”将来のお仕事事情”。

 

18歳を超え、仕事を見つけ、一人で出勤し、ある程度のお金を稼ぎ、自立していく。ダウン症の子ども達にとっては簡単な事ではないのかもしれません。

 

そのため障害者自立支援法という法律があり、国が多様な方法で支えてくれます。

障害者自立支援法条文へのリンク

 

その一つが”就労継続支援事業”です。今日はこの”就労継続支援事業”について詳しく書きます。そして最後にダウン症者の就労先等々の情報も載せておきます。参考になれば嬉しいです。

 

就労継続支援事業とは

一般の企業で働くのが困難な障害者はどうやって生活をしていくのでしょうか?20歳からもらえる障害年金だけで生活していけるのでしょうか?

障害年金に関するブログ記事

 

働けないなら訓練を受け働けるようになろう!

 

その訓練を受けられるのが”就労継続支援事業”です。そして障害者に対して賃金が支払われるため、就労の機会を得る目的としても活用されています。

 

一言でいうと『働きながら能力向上する場所』が就労継続支援事業所です。

 

就労支援事業所A型B型の違い

就労支援事業所にはA型とB型があり、それぞれ特徴があります。『働きながら能力を向上する場所』という概要は変わりません。

 

就労支援事業所A型とは

65歳未満の方が対象。

就労支援事業所と正式に雇用契約を結び、働きながら能力を向上し、一般企業への就職を目指します。

 

一番の特徴は”雇用契約”を結ぶこと。安定的な就労も得られ、かつ賃金も最低賃金以上を受け取ることができます。

 

就労支援事業(雇用型)とも呼ばれます。

 

就労支援事業所B型とは

一般就労への移行が困難と判断された場合に利用されます。

また年齢制限がなく、高齢になり体力的に一般企業への就労が困難な場合にも利用されます。

 

一番の特徴は”雇用契約”を結ばないこと。雇用契約に基づく就労が困難な方がB型で働くケースが多いので、雇用契約のない状態での就労になります。

 

それにより非常に低い賃金での就労となり、送迎費用や食事費用が必要な事業所の場合、手出しがでる所もあります。

 

就労支援事業(非雇用型)とも呼ばれます。

 

まとめ

A型ー雇用

B型ー非雇用

 

これが一番大きな違いで、それにより賃金などに大きな格差が生じています。

 

 

就労支援事業所の賃金について

厚生労働省が発表した”平成24年 障害者の就労支援対策の状況”を見てみると、少し驚きの結果が伺えます。

 

A型(雇用型)について

施設数1,554箇所
平均賃金68,691円/月

 

B型(非雇用型)について

施設数7,938箇所
平均賃金14,190円/月

 

まず注目すべき点は施設数。

雇用契約を結ぶA型は、非雇用のB型の1/5以下。非常に多くの障害者が”非雇用”で働いているのがよくわかります。

 

そして平均賃金の違い。

A型でも7万円弱でもとても少なく感じるのですが、B型は1.5万円以下という相当な低賃金。前述しましたが、送迎費や食事代を支払ったらマイナスになる事も納得できる金額です。

 

時給換算すると

A型(雇用)724円/時
B型(非雇用)176円/時

※平成24年障害者就労支援対策の現状より

 

A型は地域の最低賃金を下回る事はありません。しかしB型は雇用契約がないので、最低賃金等の縛りを受けないのです。

 

そして大きな特徴がもう一つ。

就労継続支援A型はビジネスとしてお客様から頂くお金で賃金を支払うことができます。

しかしB型はあくまで福祉の心で品物を販売するケースが多く、ビジネスとして成り立つのは困難と言われています。

 

そういった事もこの賃金格差を生む大きな要因なのでしょう。

 

就労継続支援事業所ではどんな仕事をする?

前にダウン症児の雇用について詳しくブログ記事にまとめました。一般企業の雇用義務や賃金等も書いているので、興味ありましたらご覧ください↓

参考記事:ダウン症者は一般企業で働ける?

 

この記事で描いた、”ダウン症者はどんな職に就く?”のカテゴリーで書いた職種がこれ↓

 

1位生産工程作業員25.8%
2位運搬・清掃・包装21.9%
3位サービス業20.5%
4位販売10.7%
5位事務10.0%

※厚生労働省「平成25年障害者雇用実態調査」より

 

1位は生産加工作業員。なので就労継続支援事業所の多くは、”生産作業”を行う所が多いです。

 

 

WAM NETはこれから必須!

WAM NETをご存知でしょうか。介護保険制度を円滑に利用するためのデータベースです。

WAM NET

 

このWAM NETでなんと!就労継続支援事業所が検索できるのです。

検索ページはこちら

 

お近くの就労継続支援事業所を見学してみるのも、また将来の不安を取り除く方法なのではないでしょうか。

 

また18歳を超え、いよいよ就労に向け動くときには必須の情報になってくると思います。

 

ぜひお気に入りに入れておいてください。ついでにこのサイトDown and UPもお気に入りに入れてください(笑)

 

今回は就労継続支援事業所に関してまとめました。皆さんのお役に立てる情報かどうか解りませんが、これからもダウン症に関する情報を配信していきたいと思います。

 

ぜひまた見に来てください!

【2020年版】ダウン症の障害年金を解説! 将来は障害年金だけで生活できる? | Down and UP へ返信する コメントをキャンセル

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